右脇腹の痛み 原因と病気との関係性は?
お腹の痛みは、ほんの数センチずれるだけで原因が全く変わってきます。
その上胃腸などの内臓系や、ストレスなどが原因になる神経系など、その原因には様々な要因があり、
実際はしっかりと診察してみないとわからないという複雑さももっているものです。
前回は、左脇腹の痛みについて解説しましたが、今回は逆側。
参考リンク↓
【病気かも?】左脇腹の痛み その原因
右脇腹の痛みについて、その原因と病気の可能性を解説していきたいと思います。
右脇腹の痛みの原因
【筋肉や神経痛によるもの】
左脇腹の痛みの原因 でも記載しましたが、脇腹の痛みには内臓疾患が原因の場合と、
無理な運動や猫背等の姿勢の悪さ、長時間同じ姿勢でいるなどによって、筋肉痛や炎症が原因になっている場合があります。
筋肉が原因の場合は、数日間安静にしていたり、カイロプラティックで姿勢を正してもらうことで解決される場合が殆どです。
また呼吸する度に痛む場合は、助間神経痛の可能性もあります。
【便秘やウイルスによるもの】
便秘が続いていている場合は便によって脇腹に痛みを感じることがあります。
また逆に下痢とともに脇腹が痛い場合は、ウイルスによる食中毒を起こしている可能性もあります。
ただし、下痢が止まらなかったり下痢と便秘を繰り返すなどの諸症状は、大腸ガンなど重い病気のサインという場合もあるので注意が必要です。
病気との関係性は?
筋肉や一時的なウイルスの侵入から発生する右脇腹の痛みと違い、怖いのが何かしらの病気と関係している場合です。
明らかに昨日の運動だな、食中毒の症状が出ているなどと違う、または痛みが1週間など長く続く場合は病気を疑いできるだけ早い診察など対応するようにしてください。
内臓疾患による痛み
注意しなければいけないのが、やはり内臓系疾患からくる痛みです。
右脇腹辺りには、大腸、盲腸、腎臓、胆嚢(たんのう)、肝臓と多くの臓器が存在しています。
- 「胆石」の疑い
- 「大腸がん」、「肝臓がん」、「胃がん」の疑い
- 「腹膜炎」の疑い
- 「胃潰瘍」、「十二指腸潰瘍」の疑い
- 「膀胱炎」、「尿管結石」の疑い
右脇腹に痛みを感じる時、まずは疑いたいのが「胆石」の存在です。
成人の約8%が持っているといわれている胆石。コレステロールなどが固まり胆石となり、痛みを伴います。
とくに強烈な痛みに襲われたり、食後に痛くなるなどの症状がでることが多いのが特徴です。
右脇腹が長期に渡って痛む場合は、大腸や肝臓のがん、または胃がんという可能性もあります。
胃がんや大腸がんは発症率の高いガンですが、なかなか本人は気づきにくいガンでもあります。
もし急に便秘がちになった、逆に下痢がちになった、これを交互に繰り返すなどの症状がでたら注意が必要です。
また肝臓がんは脇腹だけでなく、背中が痛む場合も多いので注意深く観察してみてください。
そしてがんの中でも比較的治療しやすい部位ですので、早くの受診を心がけてください。
臓器を覆っている腹膜に炎症が起こったものです。
脇腹やウエストあたりが痛く、突如として痛みに襲われる人が多いのが特徴です。
また発熱を伴う事もあり、ひどくなると死に至る病気ですので必ず受診が必要です。
腹膜炎の一種といえますが、ストレスなどが原因で腹膜がただれる症状です。
現代病のひとつともいえ、仕事や人間関係など強いストレスや不安を抱えていると内臓を痛め胃潰瘍などの症状として現れます。
ストレス過多な人はストレス解消を再度考えるようにしてください。
膀胱炎(ぼうこうえん)や、尿路に結石がたまる尿管結石の可能性もあります。
激しい痛みを感じる場合は、これらの病気も疑うべきです。
いち早く病院での診察を
一週間以上右脇腹が痛む場合、早急に病院での診察を受けることをおススメします。
筋肉痛などの場合を除き、内臓疾患はほっておくと重症になる場合が多くあります。
前回の左脇腹の痛みの時も記載しましたが、まずは内科で腹部エコーや血液検査などを行い、
それでも原因が分からなかった場合は、婦人科や消化器内科などでの再検査をするようにしてください。
長く続く腹痛には何かしらの原因が当然あります。
また脇腹周辺には様々な臓器が存在していますので、痛む位置によって全く病気が変わってくることが多いです。
病院でしっかり診察してくれますが、ピンポイントで痛い場所がわかっている場合はマジックで痛む場所に印をつけておくようにしましょう。
これはいざ診察の場になると、どこが痛かったかわからなくなることが多い為です。
場所が明らかだと原因究明が早まるのでおすすめです。
痛みはご主人さまである自分自身に早く病気に気づいて!という、身体からのサインです。
忙しくて病院に行くのが億劫なのもわかりますが、早い段階で治療をしたり、何もなかったことによって安心感を得ることもできます。
ぜひ原因究明のために、早めの受診を行うようにしてくださいね。